
「労働の栄光」新聞
2022年2月までは1日1500部を発行。
今は月2回、無料で3100部を発行
ロシア砲撃で避難
ザポリージャ原発から約60 km東にある 14000人ほどのオリヒウ市に「労働(トゥルドヴァ)の栄光(スラヴァ)」新聞がありました。
ザポリージャ州への砲撃は2022年2月末 に始まり、オリヒウ市も長時間の爆撃を受けたため、住民は街から逃げ出し始め、新聞は2月26日の発行で止まりました。
若手社員は3月に西部のリヴィウ州へ、私と家族は4月2日に、他のスタッフも夏の終わりまでに、60㎞北西にある州都ザポリージャ市へ避難しました。
ロシア軍に捕えられたスタッフはいません。
新しい居住地への適応に苦労していたら、新聞復活計画がウクライナジャーナリスト連盟(NUJU)のザポリージャ州支部によって策定され、編集部は活動を再開しました。
2023年3月、NUJUトミレンコ会長と私がオリヒウを訪れると、新聞社は爆撃で破壊されていました。4月5日に「労働の栄光」新聞を発行。
それから、月2回を目標に、2023年には16号、 2024年には24号を発行しました。
ザポリージャ市は、前線から30km ほど離れているだけなので、さまざまな攻撃を受けて、電気や水道が止まることがあります。
最前線で生活している人々には、水も食料も電気もインターネットもありません。
新聞は命綱のような情報源で、戦地だけ でなく、安全な場所に避難した人々からも待望されています。
その人たちに、水や食料と一緒に正しい情報を届けようと、新聞を作っているのです。


新聞社にはオフィスがない
編集チームは、印刷した新聞を発行するだけでなく、ウェブサイト、ソーシャルメディア、YouTube でも情報発信するようになっています。
現在、新聞社には9人のスタッフがおり、そのうち7人が記者です。オフィスはないので、新入社員を含むスタッフ全員がリモートで働いています。
スタッフ全員が賃貸住宅に住んでいて、家賃や光熱費を支払わねばならないので、記者たちは苦労しながら他の組織でも働いています。
戦争中は広告収入や新聞販売による収入を得ることができません。引き続きご支援をお願いします。



